NO.1 斉藤アリョーシャちゃん

画像犬種:
アメリカンコッカースパニエル
名前:
斉藤アリョーシャ
病名:
アメリカンコッカーの外耳炎、中耳炎

飼い主さんコメント

小さい頃から「コッカーにしては綺麗なお耳をしていますね」と獣医さんに褒められていたので、耳掃除を普通にしていれば、大きなトラブルにはつながらないものと思っていました。確かに年に何度か耳が赤くなることもありましたが、薬をもらって付けると次の週には直っている程度でした。知り合いでも皮膚トラブルを抱える子が多かったのですが、うちは幸いそういったアレルギーも無く、人一倍元気に過ごしていたと思います。

ところが 3 歳半を過ぎた頃、病院へ 1 カ月通っても、2 カ月通っても「赤みが取れませんね」と言われ続けるようになりました。2 件ほど違う獣医さんにも行きましたが、いずれも「A・コッカーは犬種的に耳のトラブルはしょうがない」「薬を出しますので翌週また来てください」と、その繰り返しでした。
4 歳のお誕生日を前にして(近所の獣医さんでは対応してなかったので)マイクロチップを入れるために板橋の病院へ行きました。以前飼っていた犬の時に紹介していただいた病院で、今の子も時々連れて行った事がありました。ただ遠かったので、セカンドオピニオン的な感覚でした。マイクロチップを装着後、軽い気持ちで「ついでにお耳も見てください」とお願いしたのですが、今振り返ると本当によかったと思っています。三枝先生に診ていただくとすぐ「何か普通と違う」ということになり、翌週にはレントゲンを撮る事になりました。レントゲンを撮ってみると左耳の耳空(???)に膿が溜まっており、中耳炎の診断を受けました。耳の途中にポリープが出来てしまい、それが完全に耳道を塞いでしまっていたのです。(と言ってもこの時点ではまだポリープの存在は分かりませんでしたが。)それからは東大病院で CT スキャンを撮って、北川動物病院でポリープを切除していただいて、洗浄に通って、しかしまたポリープが出来てしまい切除・・・の繰り返しで、精神的にも体力的にもかなり厳しいものがありました。けれども、飼い主として出来ることは「通うこと」しか無かったので、とにかく必死に通い続けました。
今まで何のトラブルも無く過ごしていたので、本当に突然の発症だったのですが、もしかしたらずっとお耳の奥でポリープは大きくなっていたのかもしれません。この犬種によく見られるようなお耳の入り口から腫れていたりすればすぐに発見できたのかもしれませんが、アリョーシャの耳は昔から - そして今でも「綺麗」なのです。しかも、我慢強いのか一切症状は出ませんでした。「お耳を振ったり」「足で掻いたり」「痛がったり」が全くありませんでした。(今はそれがとても救いになっています。痛がったり、痒がったりしているのを見るのは本当にかわいそうですから。)あとアリョーシャは元々神経質な方ではないので、病院に足しげく通っても特別嫌がる様子が無く、これもまた飼い主としては非常に助かっています。
あの時、三枝先生に診ていただけて、本当に運が良かったと思っています。今はとにかく「月 1 の通院」程度まで分泌を減らすことが目標です。それは、そう遠くない未来だと信じています。

獣医師コメント

コッカースパニエルは、耳のトラブルが非常に多い犬種です。特徴的な垂れ耳が耳道の蓋のような役目をし、微生物の繁殖に好都合な温かく湿った環境条件をつくり出しています。そのため、一度炎症が起こると慢性化しやすく、脂漏性の体質があいまって、症状が増悪化する傾向にあります。しかし、アリョーシャ の耳はそのような「典型的なコッカーの耳」とは異なり、耳道の入り口は大変きれいなのです。
初診時の耳鏡検査では、両側の水平耳道にエリンギのような腫瘤が充満し、5Frサイズのカテーテルがやっと挿入できる状態でした。4回にわたるレー ザー手術で、腫瘤の大部分は切除され、耳道は開通しましたが、鼓室中の小さな腫瘤(写真)がとりきれずに残存しています。中耳炎が併発したため、昨年以来、耳の洗浄に通院しています。
組織病理学的な診断では、この腫瘤は良性の腺腫でしたが、残存している組織が増殖する可能性があります。月に一度の検診程度で済むようになってほし いと願っていますが、前途は容易ではありません。飼い主さんの熱意と根気、そしてアリョーシャへの愛情に敬服し、私も頑張らねばと、自らを叱咤激励し、 努力をしております。

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