- 猫の種類:アメリカンショートヘアのマンチカン
- 名前:まるちゃん
- 病名:大豆アレルギー
治療前
保護猫だったまるちゃんを引き取って飼育されている飼い主様です。
他院でステロイドを投与され、カラーを装着したけれど痒みは治まらなかったようです。
痒がって顔を激しくかきむしってしまい、下画像のように頬の部分が出血して痂疲を形成していました。猫の顔面掻痒症には、いろいろな原因があります。
治療方針
このような掻痒を示す他の病気(疥癬や外傷)の可能性を除去して、血液のIgEの検査でアレルギーの原因物質を見たところ、大豆にのみ陽性反応があることが判明しました。
局所の2次感染を除去するために、100倍のヒビテン液で患部を拭きました。それ以外の治療はおこなわず食事療法のみで様子をみることにしました。
大豆が入っていない食事に変えると、一週間で痒みがとまりました。
治療後
2週間目にはカラーを取っても掻かなくなり、一カ月後には毛が生えそろいました。
獣医師コメント
通常は、すっかり治ったあとに原因と思われる食物を再度食べさせてみて痒みが再発するか見るのがおすすめですが、実際には猫ちゃんがかわいそうだということでそこまでやる飼い主さんはいません。
大豆アレルギーの場合は、大豆そのものだけではなく醤油を少し使っただけでもアレルギーを起こして痒くなってしまう可能性があるので気をつけてください。