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ポメラニアンの休止期脱毛症が改善して発毛した例

治療後-全身 当院での治療例
治療後-全身
  • 犬の種類:ポメラニアン(去勢済みオス)
  • 名前:凛來(りく)ちゃん
  • 生年月日:2011年7月
  • 病名:脱毛症X

治療前

2016年ごろ下半身のほうから始まった脱毛です。次第に上半身まで広がってきたので、2018年2月にご来院となりました。

毛並みが悪く、アンダーコートは毛玉になって固まっていました。

両側対称性に脱毛が見られたが痒みは無かった。

尻尾の先端の毛がラットのように無くなっていた。

治療前-全身
治療前-全身
尻尾の先端の脱毛
尻尾の先端の脱毛
治療前うしろ
治療前うしろ
治療前おなか
治療前おなか

原因

脱毛の原因がホルモン性なのか、代謝性なのか検査してみましたがはっきりと判定できませんでした。

甲状腺の検査ではc-TSHの値が高かったが、T4は参考基準値範囲内でした。

ACTH刺激試験の負荷前の値は2.9μg/dL、負荷後の値は16.5μg/dLでした。

治療方針

X脱毛症の治療方法をいくつか試してみました。

アルギンチャンプはすでに他院で試されていて反応なし。

メラトニンを3カ月間投与しましたが改善しませんでした。

そこで副腎男性ホルモンを合成阻害するアドレスタンを低用量で服用しはじめたところ、投薬開始後1週間で体幹の毛(とくに横腹の被毛)が顕著に発毛しはじめました。

それ以降、長期にわたってアドレスタンの低用量投与を持続することになりました。

治療後

半年後にはかなり発毛するようになり、何度か薬の投与の終了を提案してみましたが、飼い主さんとしては再発の心配からか現在も続いています。

1年経過した現在の画像を見ていただくと、発毛が正常に戻っているのがわかると思います。

治療後-全身
治療後-全身
治療後うしろ
治療後うしろ
治療後おなか
治療後おなか

獣医師コメント

ポメラニアンの脱毛症は、この例のように上手くいく例は少なく、獣医師泣かせの皮膚病です。

良く効果があると言われる方法を試していって、発毛の改善がみられる治療方を忍耐強く続けるには患者さんと獣医師の信頼関係がないと難しいと思います。